2018年10月に日本市場に上陸したメルセデス・ベンツの現行「Aクラス」。そのモデルライフは終盤に差しかかっており、2025年5月にはセダンに「ファイナルエディション」が設定されたほか、同6月にはハッチバックに「A180 アーバンスターズ」と「A200d アーバンスターズ」が追加されました。
“選ばれやすい装備”を標準化した「アーバンスターズ」の設定には、どのようなねらいがあるのでしょう? 熟成が極まった最新の「Aクラス」の実力をチェックします。
【画像】モデル末期でも手は抜かない! メルセデス・ベンツ「Aクラス」の特別仕様車「アーバンスターズ」を写真で見る(30枚以上)
現行「Aクラス」に設定された「アーバンスターズ」は、これまで好評だったオプションを標準装備化した“お買い得グレード”です。
近年のメルセデス・ベンツは、モデルライフ終盤に「ローレウスエディション」など標準装備を充実させたグレードを設定することが多く、今回の「Aクラス アーバンスターズ」も同様の流れを受けて登場したグレードといえます。
すでにセダンの「ファイナルエディション」が登場しているため、現行「Aクラス」がモデルライフ終盤に差しかかっているのは間違いないでしょう。なお「アーバンスターズ」は、「Aクラス」のハッチバックだけでなく「CLA」や「CLAシューティングブレーク」、「GLA」にもラインナップされています。
ここからは、そんな「Aクラス アーバンスターズ」のポイントをチェックしていきましょう。
まず見て分かりやすい点は、これまでオプションであった「AMGラインパッケージ」、「AMGレザーエクスクルーシブパッケージ」が標準装備化されたことです。これにより、スポーティかつ先進的で上質な雰囲気となりました。
また運転支援システムも、“アダプティブハイビームアシストプラス”や“マルチビームLEDヘッドライト”が標準装備となり、夜間のドライビング支援がより充実しています。
今回試乗したのは、“MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)ARナビゲーション”も標準装備となる「A200d アーバンスターズ」。このセグメントではディーゼルモデルは希少な存在になりつつあるので、プレミアムコンパクトのディーゼル車が欲しい人は、検討に値する1台といえます。
なお、装備が充実した仕様であるためか試乗車には追加オプションはなし。価格(消費税込)は588万円となっています。
そんな「A200d アーバンスターズ」で乗り始めてみると、パワートレインの完成度の高さを再確認しました。
8速DCT(デュアルクラッチ式トランスミッション)はスムーズに変速し、加減速が多い市街地でもギクシャク感は全くありません。2リッターの直列4気筒ディーゼルターボエンジンも振動が少なく、パワートレインのシームレスな印象は8年前に登場したモデルとは思えないほどです。
トランスミッションの制御が巧みなおかげで、アクセル操作に対して素早くトルクが立ち上がり、ドライバーの意志に忠実に加速してくれる印象です。
ただし、エンジンノイズはキャビンにいても比較的大きく聞こえてくるので、運転していて「ディーゼル車に乗っているな」と実感します。
「アーバンスターズ」には、舵角に応じてギア比を変える“ダイレクトステアリング”が採用されているのですが、この効果もあって「A200d アーバンスターズ」はシャープなステアリングフィールの持ち主となっています。
「AMGラインパッケージ」に含まれる、15mmローダウンした“ローワードコンフォートサスペンション”と相まって、スポーティなコーナリングを楽しめる乗り味です。
少ないタイムラグで厚いトルクを発揮してくれる上、フットワークも軽快なので「元気に走るメルセデス」という印象が強い1台に仕上がっています。
ただし、古さを感じさせるポイントもあります。先述したように、エンジンノイズは現代のレベルでは主張が強めで、いかにもディーゼル感が強いもの。また乗り心地も、同セグメントのモデルと比べるとカドが立った印象で、期待外れに感じる人もいるかもしれません。
それでも、充実した運転支援システムや先進のインフォテイメントシステム“MBUX”など、装備面では古さは感じられません。
このように、「Aクラス」はトータル的に考えるとまだまだ商品力のあるモデルです。なかでも、装備が充実した「アーバンスターズ」は、プレミアムコンパクトが欲しい人にとってオススメできる1台といえます。
2026-01-05T12:47:25Z